股関節痛の症状と考えられる疾患

股関節は体の動きに欠かせない重要な関節であり、歩行や走行、座ったり立ったりする際に常に使われている部位です。また上半身と下半身を繋げる身体の中心になりますし、脳から伝わる電気信号を通す通り道としての役割も持っています。

そんな大切な股関節ですが、加齢による関節の変化や損傷、過度な運動や姿勢の悪さ、外傷や炎症などによって時に変形したり、ゆがんだりしてしまうことがあります。

今回はそんな股関節に痛みが出るようになる原因や出やすい疾患などについて記事を書いていきたいと思います。それでは詳しく確認してまいりましょう。

★股関節痛の直接の原因は?★

同じ股関節の痛みでも、例えば「階段を上ると痛い」「夜寝るときに痛む」「しゃがむ動作で痛む」など等、具体的な症状は様々。その症状によって股関節痛の原因となっている疾患や障害をある程度予測することができます。

そもそも股関節は大腿骨(太ももの骨)のてっぺんにある「骨頭」という丸い部分が、「寛骨臼」という骨盤のくぼみにはまり込むような構造になっており、その接触部分、つまり関節部分には軟骨が存在し、2つの骨が直接ぶつかり合うことがないよう関節包と呼ばれる軟部組織によって守られています。

例えば転倒などこれといった原因が思い当たらない場合の股関節痛の多くは、この軟骨部分の損傷による炎症が原因です。何らかの原因により軟骨組織が損傷すると寛骨臼と大腿骨骨頭との間のクッションがなくなってしまうため、骨同士が直接擦れあって炎症を起こしてしまうのです。

一方、骨折など骨の損傷が原因で股関節痛が引き起こされていることもありますし、股関節痛以外にも何らかの症状がみられる場合には、他の部位に原因が隠れていることもあります。

★股関節痛を伴う代表的な疾患★

前述の通り関節痛の多くは軟骨の損傷による周辺組織の炎症ですが、その代表的な疾患が「変形性股関節症」です。変形性股関節症は肥満や重労働、スポーツなど股関節に負担をかける状況が長く続くことでも起こりますが、多くの場合生まれつき寛骨臼が骨頭に対して小さすぎる「寛骨臼形成不全」など普通より股関節軟骨に外力がかかりやすい状態にあることで発症します。変形性股関節症の場合は歩行時や階段の上り下りのほか、夜間の安静時にも股関節痛を引き起こします。

同じ軟骨部分の損傷が原因でも、その背景に他の疾患が隠れている代表的な例としては、「リウマチ性股関節症」が挙げられます。リウマチとは免疫機能が自分の体を攻撃してしまう自己免疫疾患の1つで、これにより股関節の軟骨を破壊してしまうと結果的に変形性股関節症と同じ状態になってしまうのです。リウマチ性股関節症の場合特に起床時の股関節の痛みが激しく、その他こわばりや腫れ、発熱などを伴うこともあります。

骨そのものの損傷が原因となっている障害の代表的なものといえば、「大腿骨頸部骨折」でしょう。その名の通り大腿骨骨頭のすぐ下にある「頸部」と呼ばれる部分が骨折している状態で、交通事故や転落など強い外力が加わることでも骨折しますが、特に高齢者の場合骨粗鬆症により、軽く足を捻ったなどのちょっとした衝撃でも骨折してしまうことがあります。この場合はわずかな股関節の動きでも激しく痛み、立つことも歩くことも難しくなります。

★まとめ★

今回は身体の軸として常に使用される股関節の痛みについてあれこれ確認してまいりました。文中にもありますが、股関節は頑丈な組織であるものの、事故や転倒による衝撃や過度な使用あるいは妊娠・出産または疾患などによってもゆがんだり変形したりします。

また昨今では股関節の健康を保つことが元気な身体を維持する秘訣といわれているように股関節が健康であれば筋肉を強化し、関節の柔軟性を保てるので高齢になっても元気な身体を維持することが可能といわれています。

そしてその健康を維持するにはやはり運動が欠かせません、しかしながらいきなり股関節の運動をしろといわれてもなかなか思いつかないと思いますので、例えば下記のようなストレッチを試してみてください。